明けましておめでとうございます。

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今年は一人一人が周りの人との対話を広げ、日本国憲法のすばらしさをくらしや平和に生かしていきたいですね。

 2009年はガリレオが望遠鏡で宇宙観測してから400年に当たる年、「世界天文年」です。折しも大晦日から元日の夕方、南西の空には金星が輝き、接近した月とともに美しい眺めを演出してくれました。

 アメリカ発の金融危機が世界経済を悪化させ、国内においても解雇の嵐が吹き荒れ、多くの非正規雇用の人が年末の寒空のもとに放り出されました。突然、仕事と住居を奪われた派遣や期間労働者についてマスコミでも連日のようにとりあげ、多くの国民が胸を痛めたことと思います。

 昨年11月の「九条の会」全国交流集会で、この1年間で約500の会が増え、全国の会が7294になったとの報告がありました。憲法9条を守る運動が草の根的に広がっている現れです。

 一方、12月の臨時国会では参議院で否決された「新テロ特措法延長案」を、政府与党(自民、公明)は数の力で衆議院で再議決を強行し、米軍のアフガニスタン戦争への海上自衛隊による支援を再び延長しました。米軍の空爆によりアフガニスタンの多くの民間人が犠牲になり、今も空爆に脅えながら生活している人々のことを想えば、アメリカいいなりで戦争支援を続けることは、もうやめるべきです。アフガンで支援活動をするNGOの方も「戦争はしない」と決めた憲法9条を持つ日本だからこそ、紛争の調停役として力を発揮して欲しいと発言しています。

 年末からのイスラエルによるパレスチナ・ガザ攻撃でも、イスラエル軍は多くの民間人を無差別に殺戮し、世界から批判の声が沸き起こっています。イスラエルを容認する発言をしていたアメリカも、さすがに国連安保理による「即時停戦決議」へ反対ができず棄権しました。

自衛隊元トップの田母神氏の論文を契機として、過去の侵略戦争を肯定し、憲法9条を敵視する論調が意図的に喧伝されつつあります。今こそ、憲法9条を持つ日本が平和的解決の役割を果たしていくことを求め、憲法9条を世界の平和の羅針盤として、未来の世代に引き継いでいきましょう。雇用、くらしを守る運動とも連帯し、自分の周りの人と憲法について語りあい、冬の草の根のようにしっかりと根を張らせていきましょう。