世界の空に9条の風を吹かせましょう!

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風薫る、緑もえる5月です。連休の空模様は今一歩はっきりしませんでしたが、憲法9条の未来には明るい日差しが輝き出しています。

去る5月2日、「イラクへの自衛隊派遣は憲法9条1項に違反する」との名古屋高裁判決が確定しました。61回目の憲法記念日への素晴らしいバースディ・プレゼントです。同時にこの判決は、再び戦争の被害者にも加害者にもならないという、日本国民の平和のうちに生きる権利を具体的な人権として認めた画期的なものでもありました。一方ドイツでは5月7日、「連邦憲法裁判所が『NATO軍のイラク戦偵察活動にドイツ軍が参加したのは、交戦の可能性が具体的であったのに連邦議会(下院)の承認を受けておらず違憲である』と判決を下した」と報道されています。

5月4日〜6日に幕張メッセで開かれた「9条世界会議」には1万人を超える参加者が集い、憲法9条の精神を世界にアピールしました。基調講演でノーベル平和賞受賞者のマイレッド・マグワイアさんは、「紛争は暴力ではなく対話によって解決すべきである。日本の9条はそのような世界のモデルです」と述べました。また、コーラ・ワイスさんから、民主化がすすむ中南米の国々で、9条と同じような内容をもつ憲法が作られつつあると報告されました。                                

 憲法記念日前後に発表された各新聞社のアンケート調査の結果を見ても、憲法全体、特に9条を「変えない」の意見が6割を超えています。全国的な「九条の会」の広がりと運動の結果ではないでしょうか。

 一方、つくばでも「梅園・東・稲荷前地域9条の会」では、憲法記念日にむけて念願であった地域全戸にチラシを配布しました。地域の20人程の賛同人で、3日間で1700枚のチラシを撒ききりました。このような取り組みは、今後、小中学校区単位での9条の会の活動へとつながっていくでしょう。そして、それぞれの地域の特性を生かした多様な活動が展開され、交流されるようになると楽しいですね。